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あの絵本作家さんの話

朝日新聞の企画で、とある人気絵本作家さんの対談が配信されることを知って、思わず申し込んでしまいました。
配信は9月の終わり頃で、しかし鬼のように忙しくて観ることができたのが1ヶ月後の期限ギリギリ。
その内容がとても良かったので何かに書き残しておきたいと思いつつも、これまた閻魔大王級の忙しさでさらに1ヶ月以上が過ぎまして今に至ります。

その人気絵本作家とは、ヨシタケシンスケさん。
「りんごかもしれない」以降、地味に注目している作家さんです。
なんか、ほっとするんです。
「あ、これ、描き残していいんだ」って。

ご本人曰く「いつでも不安がとても強い」という自覚があって、うつを患っていたことを告白されています。
今回の対談は、そんなヨシタケさんのかつての編集担当さんで、この方も常に大きな不安に悩まされながら生きてきて、一時は休職が必要になったほどだとか。
その対談のテーマが「不安」とどう付き合ってきたのか。不安とは何なのか。という感じのものでした。
曰く、
「日々、目の前に現れては居座り続ける小さな不安たちを、どうにか取り除いてみたら、なんとその後ろにはボスキャラ級の不安がいた。日々の小さな不安は、そのボスキャラ級の不安と対峙しなくていいようにそこにいたのだということに気がついた」と。

私は決して不安が強いほうではないです。
とは言え、不安などひとつもなくノー天気に日々を過ごせるかと言えば、これまた決してそうではない。
改めて考えてみると、それなりに人生や先行きに対する不安があるからこそ、仕事だけはちゃんとやろうと思ったり、人にはできるだけ丁寧に接しようと思ったりしているわけで。。。
ああ、そう思い起こすと、不安というよりも危機感にようなものを常に持っているのかもしれないなと気がついたり。

話を元に戻すとですね。
同年代であり、同じようにフリーランスでクリエイターのお仕事をされているヨシタケさんのその「不安」、わかるなーと。
実はその配信に申し込むにあたって、質問の事前受付があったんです。
それで、自分が常日頃抱えている疑問をちょっと聞いてみたくなって、こんな質問を送ってみました。

「作品を世に出すとき、やはり評価と言うか、どう受け止められるかを想定して葛藤したり不安になることがあると思います。
そんなとき、自分の中でどう納得できたらOKとしているのでしょうか」

実際には質問コーナーでは読まれませんでしたが、対談本編の中で触れられていました。
世間一般的にはいろんな事情や考え方があるのは間違い無いので、賛否両論はあるし、もちろん誰かを傷つけるようなことがあってはならないと思う。でも、自分が感じ考えたことを表現として発表することで、誰かの救いになったり寄り添えたりすることもあるのだということを、これまでの経験で得てきた。
というようなことをおっしゃってたと記憶しているのですが、もしかしたらちょっと違っているかな?
何せ、1ヶ月以上経ってしまっているもので。。。